2002年12月4日
私たちはここ横浜に集い、「人間のために一人一人のために」をテーマに議論を重ねてきました。
私たちの社会は発展、高度化していく中で効率と引き換えに、知らず知らずのうちに使い手の多様性を軽視してきたのかも知れません。ここで、あらためて使い手と作り手の関係を再構築することが必要です。
私たちは一人一人の人間性を尊重した社会環境づくりをユニバーサルデザインと呼び、それを強力に推進していきたいと考えます。
まず、使い手中心のしくみを作ることを急がなければなりません。これは単にものづくりにとどまらず、社会のすべての面に適用されるべきだと考えます。
私たちはユニバーサルデザインが即座に全ての問題を解決できる魔法の杖だとは考えていません。しかし、時間をかけて目標に向かっていくことは可能だと思っています。 そのためには、使い手が積極的に声を出すこと、そしてそれをきちんと受けとめ、応える社会のしくみが必要です。
文化・習慣の違いを認め合いながら、真のグローバリゼーションを模索していきます。
ユニバーサルデザインの考え方が、限りある地球資源を尊重し、持続可能な社会を築く礎とならなくてはなりません。
私たちは前進します。
人間がその個性を発揮しながら、いつまでも生き生きと暮らしていける社会を目指します。
目標は、すべての人の参画と自立の実現です。
世界からここに集まった参加者とその理念を共有し、この会議の成果としてここに宣言いたします。