2018年12月28日
一般財団法人国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD:総裁 瑶子女王殿下)は、2019年3月、タイ王国首都バンコクにおいて「第7回国際ユニヴァーサルデザイン会議2019 in バンコク」を開催いたします。
ユニヴァーサルデザイン(UD)とは、民族、文化、慣習、国籍、性別、年齢、能力の違いにかかわらず、できる限り多くの人々に利用可能なように最初から意図して、機器、建築、身の回りの生活環境などをデザインすることです。
2002年11月に横浜市で開催した日本初の国際ユニヴァーサルデザイン会議は、以後2006年の京都、2010年の浜松、2012年の福岡、2014年の東京と福島の2都市開催、そして2016年の名古屋と今まではすべて日本国内で開催してきましたが、第7回目となる今回は国外に場所を移し、歴史的に我が国との関係も深いタイ王国で開催します。
タイ王国は1967年の「バンコク宣言」で設立されたASEAN(東南アジア諸国連合)の原加盟国として域内の経済発展の牽引役を担っていますが、ASEAN加盟国10か国の人口は既に6億を超えており、5億人の人口を持つEU(欧州連合)より多く、人口増加率も高いため、今後の経済成長が期待されています。
タイ国内におけるバリアフリー/ユニヴァーサルデザイン事情は、日本の国際協力銀行の融資を得て建設された地下鉄路線では全ての駅にエレベーター、エスカレーター、車椅子トイレが整備されるなど完全にアクセシブルな環境が実現しているものの、周辺の公共施設や道路環境などはまだまだ未整備で、ユニヴァーサルデザイン先進国の日本からの技術移転や人材育成が大いに求められています。
第7回目となる今回の会議では、国連が2030年までの達成目標とする「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)」に呼応し、「ユニヴァーサルデザインによる持続可能な発展」とのテーマを掲げ、自動車産業をはじめ多くの日本法人の進出によるタイ国内の産業振興と雇用の創出など、内外の参加者の活発な意見交換と相互交流を通して、自発的かつ持続的な行動を促しつつ、地域振興や医療介護ビジネス、そして観光産業の育成も視野に入れ、ASEAN圏域における質の高いユニヴァーサルデザイン社会の実現をめざします。
ぜひ、これらの趣旨をご理解賜り、さまざまな立場の方々の幅広いご支援とご協力、そして積極的なご参加を切にお願いいたします。