はじめに
国際ユニヴァーサルデザイン協議会(IAUD)は、「ユニヴァーサルデザイン(UD)の更なる普及と実現を通して、社会の健全な発展に貢献し、人類全体の福祉向上に寄与すること」を基本理念として活動しています。
このたび、その活動の一環として、民族、文化、慣習、国籍、性別、年齢、能力等の違いによって、生活に不便さを感じることなく、“一人でも多くの人が快適で暮らしやすい”UD社会の実現に向けて、特に顕著な活動の実践や提案を行なっている団体・個人を表彰する「IAUDアウォード2012」を実施いたします。
2011年3月11日に起きた東日本大震災(大地震及び巨大津波)により、東北三陸海岸地域の市町村は壊滅的な被害に見舞われました。被害者のほとんどは、高齢者、障害者、子どもなど、社会的に弱い立場にある人々でした。一日も早い復旧が叫ばれる中、子々孫々の将来にわたり安全・安心な、地震や津波ほか様々な災害に強い街づくりを行なうためには、ユニヴァーサルデザインや再生可能エネルギーの視点も取り入れた復興計画をじっくり策定すべきとの声も聞かれます。
従って、「IAUDアウォード2012」では、不慮の災害からの復旧・復興・復活に役立つ、まちづくり、ものづくり、仕組みづくり等、持続可能な共生社会の実現に向けた革新的なUD活動や提案を広く国内外に求め、厳正な審査により優秀作を表彰したいと考えています。なお、東日本地域における被災地の実情を考慮した事例・提案や、世界各地の多様な状況に適用可能な普遍的、革新的な事例・提案も期待しています。