はじめに
2002年11月、横浜においてユニヴァーサルデザイン(UD)に関する我が国初の国際会議が開催されました。そして、最終日に発表された「国際ユニヴァーサルデザイン宣言」では、一人一人の人間性を尊重した社会環境づくりをUDと呼び、使い手と作り手の関係を再構築することで、社会のすべての面に適用すべき人間中心のしくみ作りを急ぐことが重要であると提言されました。以来、この宣言に基づいた活動をさまざまな分野でさまざまな方々が実践してきたことと推察いたします。
2006年の京都、2010年の浜松を経て、福岡にて開催される今回の国際会議では、さらに進展した研究や実践の成果、そして未来への展望を日本から世界に発信すると共に、さらなる情報の共有化と人的交流を行うことで、より質の高いUD社会の実現をめざします。
今回の会議のテーマは、「安全・安心〜ユニヴァーサルデザインの基本を考える〜」とし、初日の公開シンポジウムにおける基調講演、パネルディスカッションを始めとして、続く本会議の全体会議、分科会などにおいて活発な意見交換を展開したいと考えております。
つきましては、産、官、学および市民活動などさまざまな分野で活躍されている方々から、これまでの活動実績およびこれからのUDのさらなる発展に向けた課題や新たな提案を発表していただきたく、下記のとおり、研究発表・報告・論説などの論文募集をいたします。
研究者に限らず、教育者、商品企画開発者、行政職、コンサルタントやNPO等の市民活動参加者、および学生等、さまざまな方々からのご応募を期待しています。日頃の研究成果や商品化、さまざまな実践における工夫などを、ぜひ「第4回国際ユニヴァーサルデザイン会議 2012 in 福岡」の場で発表してください。